合同会社とびらの向こう
コラム

不登校とゲーム・スマホ、親ができる寄り添い方Q&A

2026.08.26

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不登校とゲーム・スマホ、親ができる寄り添い方Q&A

「うちの子、学校に行かず、朝から晩までゲームやスマホばかり。昼夜逆転で生活リズムもボロボロ。このままゲーム依存になってしまうのでは…」。もしあなたが今、そんな不安と焦りで胸がいっぱいなら、あなたは一人ではありません。多くの子育て家庭が、不登校とゲーム・スマホの付き合い方に頭を抱えています。私たちは、決してあなたを責めるつもりはありません。

文部科学省の最新調査(令和6年度)によると、小中学校における不登校児童生徒数は過去最多の約35万4千人に達し、12年連続で増加しています。同時に、厚生労働省の調査では中高生のネット依存疑いが5年で約41万人増の93万人に急増。不登校 ゲーム スマホ利用の増加は、生活リズムの乱れ、人間関係、学業不振と深く関わっている可能性が指摘されています。

しかし、こうした状況に直面したとき、「何が正解なのだろう?」と途方に暮れてしまうのも無理はありません。そこで今回は、保護者の皆さんが抱えるよくある疑問にQ&A形式で寄り添い、今日からできる具体的なヒントを「合同会社とびらの向こう」がお届けします。

Q1: 不登校の子どもがゲームやスマホばかり。これは「依存」なのでしょうか?

「ゲーム依存」や「スマホ依存」という言葉を聞くと、やはり不安になりますよね。しかし、すぐに「依存症」と決めつける前に、お子さんの背景にある気持ちを理解することが大切です。

多くの不登校の子どもにとって、ゲームやスマホは単なる暇つぶしではありません。それはまるで、嵐の夜に身を寄せる「心の避難所」のような存在です。 学校に行けないことへの不安や孤独感、自己肯定感の低下から一時的に意識をそらし、ゲームの中で達成感や居場所、仲間とのつながりを感じているケースが多く見られます。 「ゲームがなければ自殺していた」と語る不登校の当事者の声もあるほどです。 「自分にはできる」という感覚を、ゲームの世界で取り戻しているのかもしれません。

もちろん、WHOが2019年に「ゲーム障害」を精神疾患として承認したように、過度な使用が心身に悪影響を及ぼす可能性も認識しておくべきです。 大切なのは、お子さんのゲーム・スマホ利用が、一時的な現実逃避なのか、それとも日常生活に支障をきたすレベルに達しているのかを、冷静に見極めることです。

Q2: 昼夜逆転の生活で、将来が心配です。どうすれば生活リズムを戻せますか?

「夜中にゲームをしている音が聞こえるたび、胸が締め付けられる…」そう感じていませんか? 昼夜逆転は、不登校の子どもによく見られる傾向です。しかし、これを「怠け」や「意志の弱さ」だけで片付けるのは早計かもしれません。

不登校の子どもにとって、夜は外界の刺激が少なく、誰にも評価されない「安心できる時間帯」になっていることが多いのです。 昼間は学校に行けない罪悪感や親の視線、外の喧騒がストレスになるため、脳が「夜は安全」と学習し、活動時間が自然と夜型にシフトしてしまうことがあります。 無理に朝起こそうとすると、お子さんにとって唯一の「安全基地」を奪うことになり、強い反発や親子関係の悪化を招く可能性もあります。

まずは、お子さんの今の生活リズムを否定せず、受け入れる姿勢から始めましょう。そして、緩やかに「朝型」にシフトするための「スモールステップ」を一緒に踏み出すことが大切です。

  • 「おはようミラー作戦」:朝、お子さんが起きてきたら、たとえ昼過ぎでも「おはよう、よく眠れた?」と温かく声をかける。お子さんの起床を認めることで、自己肯定感を少しずつ育みます。
  • 「光のシャワー計画」:起床したらカーテンを開け、朝日を浴びる習慣を提案してみましょう。体内時計をリセットする自然なきっかけになります。無理強いせず、「気分転換になるかもね」くらいの軽い提案が効果的です。
  • 「夜の静穏タイム」:家族で「夜〇時以降はデジタルデバイスを控える」というルールを設け、親も一緒に実践する。子どもだけに我慢を強いるのではなく、家族みんなで夜の静かな時間を共有することが大切です。

焦って一気に直そうとするのではなく、お子さんのペースに合わせて少しずつ、前向きな変化を応援していく気持ちが何よりも重要です。

Q3: ゲームやスマホを取り上げてしまっても良いのでしょうか?ルール作りはどうすれば?

「いっそ取り上げてしまえば…」そう考えるのは当然の親心です。しかし、一方的な制限や没収は、多くの場合、逆効果になる可能性があります。 親子間の信頼関係が崩れ、お子さんがさらに孤立を深めてしまうリスクも指摘されています。

大切なのは、「親子の共同作業」としてルールを作ること。お子さんを抜きにして勝手に決めるのではなく、話し合いを通じて納得感のあるルールを一緒に作ることが成功の鍵です。

  • 「現状把握ミーティング」:まず、親子で現在のゲーム・スマホの利用状況を客観的に把握しましょう。何のために使っているのか、どんな時に楽しいのかなど、お子さんの声に耳を傾けることが第一歩です。
  • 「目的共有カンファレンス」:「なぜルールが必要なのか」という目的を親子で共有します。「睡眠を守りたいから」「トラブルを防ぎたいから」など、具体的な理由を伝えると、お子さんも受け入れやすくなります。
  • 「段階的ルールメイキング」:いきなり厳しいルールを作るのではなく、まずは一つだけ、小さなことから始めましょう。例えば、「食事中は家族全員スマホを置く」「夜9時以降は充電場所を決める」など。 ルールを守れたら褒め、守れなかった理由を一緒に考える柔軟な姿勢も大切です。

ルールは一度作ったら終わりではありません。お子さんの成長や状況に合わせて、定期的に見直し、育んでいくものです。

Q4: ゲームやスマホには良い面もあるのでしょうか?どう活用できますか?

「ゲームは悪」というイメージが強いかもしれませんが、実は不登校のお子さんにとって、ゲームやeスポーツが持つポジティブな側面も注目されています。

ゲームを通じて、お子さんは以下のような経験を得ることがあります。

  • 自己肯定感の向上:ゲームのクリアやレベルアップは、「自分にもできる」という成功体験を与え、低下しがちな自己肯定感を育むきっかけになります。
  • 仲間とのつながり:オンラインゲームは、学校以外の新しいコミュニティであり、友達とのゆるやかなつながりを保つ唯一の手段となることもあります。
  • コミュニケーション能力の育成:チームプレイ型のゲームでは、仲間と協力して戦略を立てる中で、コミュニケーション能力や問題解決能力が自然と養われることがあります。

実際に、eスポーツを取り入れた不登校支援を行うフリースクール「RE:VISION」では、ゲームを通じて仲間と交流し、学習意欲や自己肯定感の向上が見られたという事例も報告されています。 2026年8月には、この「RE:VISION」が全国展開を本格化するというニュースも報じられました。

もしお子さんがゲームに強い興味を持っているなら、一方的に否定するのではなく、その興味をどうやってお子さんの成長につなげられるか、一緒に考えてみませんか? 例えば、戦略性の高いゲームを一緒にプレイしてみたり、eスポーツに関するイベントに目を向けてみたりするのも良いかもしれません。

Q5: 親として、もっと他にできることはありますか?

お子さんが不登校になり、ゲームやスマホに没頭する姿を見ると、親御さん自身も精神的に参ってしまうことがあります。 「不登校の娘の昼夜逆転を救おうとして、自分が壊れた…」と、精神科入院を経験した母親の体験談もあります。 まずは、親御さん自身の心と体を大切にしてください。

そして、お子さんへの関わり方においては、「コントロールではなく理解」を軸に据えることが重要です。 お子さんの行動の裏にある「なぜ」に寄り添い、その気持ちを理解しようと努める姿勢が、お子さんの心を動かす第一歩になります。

  • 「心の天気予報」:お子さんの表情や言動から、心の状態を「晴れ」「曇り」「雨」のように想像してみましょう。今日はどんな気持ちかな?と心の中で問いかけることで、お子さんへの共感が深まります。
  • 「親の小休止」:もしあなたが疲れてしまったら、無理せず休息を取りましょう。時には、信頼できる友人や専門家(スクールカウンセラー、フリースクール、児童精神科など)に相談し、親御さん自身が心にゆとりを持つことも、結果としてお子さんを支える力になります。
  • 「興味の種まき」:ゲーム以外に興味を持てそうなこと(ボードゲーム、料理、散歩など)を、押し付けがましくなく提案してみましょう。すぐに興味を示さなくても、心の中に「選択肢」の種を蒔いておくことで、いつか芽吹くかもしれません。

不登校からの回復には時間がかかります。焦らず、お子さんの小さな変化を見守り、寄り添い続けることが何よりも大切です。夜空の星を眺めるように、今はただ、お子さんの存在そのものを信じてあげてください。

出典

本記事は、以下の記事で扱われていたテーマを参考に、とびらの向こうの視点で独自に構成したものです。

文部科学省, 厚生労働省, ひきポス, キッズハートクリニック外苑前, すらら, NCN-K, 早稲田塾新宿校, note (木村優一), note (ハリネズ), 江戸川篠崎こどもと大人のメンタルクリニック, eSports World, WILL学園, TOKYO多様な学びの場・居場所ナビ, ミエルコ, 親子箱, タクボックス, ベネッセ, CoCon, Color Presents, note (増田貴久), 東洋経済オンライン, makinalism1 (note), 湘南国際アカデミー, 松陰高等学校, フリー政策, 不登校支援センター, NTTe-Sports, HELiCO, 不登校解決相談所, note (高橋とも), パステル総研

よくある質問

Q. 不登校の子がゲームばかりするのはなぜですか?

A. 不登校の子にとって、ゲームは現実の不安や孤独から逃れる「心の避難所」であり、達成感や仲間とのつながりを感じる大切な居場所になっていることが多いです。

Q. 昼夜逆転を治すにはどうすればいいですか?

A. 無理に朝起こすのではなく、まずは夜型生活を受け入れ、カーテンを開けるなど小さな「光のシャワー計画」から始め、家族で夜の静穏タイムを設けるなど、緩やかにリズムを整えることが大切です。

Q. ゲームやスマホのルールはどのように決めればいいですか?

A. 一方的に取り上げるのではなく、親子で利用状況を話し合い、なぜルールが必要か目的を共有した上で、スモールステップで納得感のあるルールを一緒に作ることが重要です。

Q. eスポーツは不登校支援に役立ちますか?

A. はい、eスポーツはチームプレイを通じて自己肯定感やコミュニケーション能力を育み、学校以外の新たな居場所となる可能性があり、不登校支援の事例も報告されています。

Q. 親が気をつけるべき「やってはいけないこと」はありますか?

A. お子さんのゲーム・スマホ利用を一方的に制限したり、感情的に叱ったりすることは、信頼関係を壊し、さらに孤立を深める原因となるため避けましょう。

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