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子育て・ゲーム2026.08.19読了 約5分

「不登校でゲームばかり」のわが子と、どう向き合う? 取り上げる前に親ができること【奈良・生駒】

「不登校でゲームばかり」のわが子と、どう向き合う? 取り上げる前に親ができること【奈良・生駒】

「いつまでゲームしてるの?」

そう言いかけて、飲みこんだ夜はありませんか。学校に行っていないのに、朝から晩までゲームとスマホ。このままで大丈夫なのか。叱ったほうがいいのか、見守ったほうがいいのか。答えが見つからないまま、今日も画面の光だけがリビングに残る。

先に、ひとつだけ伝えさせてください。あなただけではありません。文部科学省の調査では、2024年度に学校を30日以上休んだ小中学生は35万3,970人。過去最多です(文部科学省:令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等調査)。そして多くの家庭で、同じように「ゲームとどう付き合うか」が悩みになっています。

ゲームが大の苦手な父親が、画面の向こうで見たもの

少しだけ、私の話をさせてください。私は学生時代ずっとサッカー部で、ゲームは大の苦手でした。息子がポケモン、マインクラフト、フォートナイトにはまったときも、正直「ゲームばかりして」と思っていた側です。

ところが息子と一緒に出た親子のフォートナイト大会で、私は惨敗しました。そのとき見た息子は、作戦を考え、仲間に声をかけ、負けたら黙って練習していた。サッカーで教わったことと、何も変わりませんでした。

いま私は、奈良県生駒市の商店街で、子どものeスポーツ大会「街じゅうアリーナ」を開いています。そこで毎回思うのは、ゲームに夢中な子の多くは、何かから逃げているのではなく、何かを取り戻そうとしているということです。

子どもがゲームに向かう、3つの理由

1. 心を休める「避難所」

学校に行けない罪悪感、人間関係の疲れ、「みんなと同じようにできない自分」へのもやもや。ゲームの中にいる間は、それを少し忘れられます。大人がお酒や趣味で一息つくのと、根っこは同じです。

2. 「できた」と思える場所

ゲームは、がんばった分だけ結果がはっきり返ってきます。レベルが上がる、ランクが上がる、ビクロイ(1位)を取る。学校で失いかけた「自分にもできる」という感覚を、ゲームの中で拾い直している子は少なくありません。

3. 友だちとの「つながり」

オンラインのゲームは、今の子どもたちにとって放課後の公園のようなものです。学校に行っていなくても、ゲームの中なら友だちと話せる。それが唯一のつながりになっている子もいます。

取り上げる前に、知っておいてほしいこと

「いっそ取り上げてしまおう」。そう考えるのは、子どもを本気で心配しているからです。ただ、上の3つを思い出してください。ゲームが避難所であり、自信の源であり、友だちとのつながりでもあるなら、急に取り上げることは、その3つを一度に奪うことになります。

その結果、親子の信頼が崩れたり、かえって部屋にこもってしまったりすることがあります。取り上げるかどうかを決める前に、次の3つを試してみてください。

親ができる3つのこと

1. 叱る前に、質問する

最初の一歩は、ゲームのことを聞いてみることです。

  • 「そのゲーム、どこがおもしろいの?」
  • 「いつも誰と遊んでるの?」
  • 「いちばんうれしかったのは、どんなとき?」

答えがそっけなくても大丈夫です。「親が自分の好きなものを知ろうとしてくれた」という事実が、少しずつ効いてきます。ゲームの名前やキャラクターを1つ覚えるだけでも、会話の糸口が変わります。

2. ルールは「一緒に」決める。時間より「使わない時間」を

親が一方的に決めたルールは、たいてい守られません。子どもを交えて、話し合って決めてください。コツは3つあります。

  • 「使わない時間・場所」を決める:「1日2時間まで」より、「夜10時からは使わない」「寝室には持ち込まない」のほうが、はっきりしていて守りやすい。
  • まずは1つだけ:いきなり全部を変えようとしない。守れたら「守れたね」と言葉にする。
  • 親も守る:夜はスマホを置く。食事中は見ない。子どもだけに我慢させないことが、いちばんの説得力になります。

ルールは一度決めたら終わりではありません。守れなかったときは、責める代わりに「どうしたら守れそう?」と一緒に見直してください。

3. ゲームの「外」に、小さな種をまく

ゲームをやめさせるのではなく、ゲーム以外の「楽しい」を少しずつ増やしていきます。一緒に料理をする、散歩に誘う、好きな動画を一緒に見る。すぐに乗ってこなくても、種をまいておくことに意味があります。

もうひとつの道は、ゲームの「好き」を、そのまま外につなげることです。同じゲームが好きな仲間と、大人が見守る場所で遊ぶ。チームで作戦を立て、終わったら振り返る。そうした場では、ゲームが「ただの遊び」から「練習」や「学び」に変わっていきます。

こんなときは、一人で抱えずに相談を

やめたくてもやめられない、食事や睡眠よりゲームを優先する、困ったことが起きてもやめられない。そんな状態が続いているときは、家族だけで抱えず、かかりつけの小児科や、お住まいの地域の精神保健福祉センターに相談してください。家族だけで相談できる窓口もあります。

「依存かもしれない」と心配な方は、「ゲーム依存かも」と心配な保護者へも読んでみてください。昼夜逆転に悩んでいる方は、不登校の昼夜逆転は「怠け」じゃないにまとめています。

親も、休んでいい

子どものことで頭がいっぱいになると、親の心もすり減っていきます。配偶者や友人に話す、同じ悩みを持つ親とつながる、自分のための時間を少しだけ取る。親が少し笑えるようになると、それは家の空気として子どもに伝わります。

コントロールより、理解を

ゲームばかりのわが子は、もしかしたら今、画面の中で必死にエネルギーをためているのかもしれません。すぐに変わらなくても大丈夫です。

今夜、リビングを横切るときに、ひとつだけ聞いてみてください。「それ、どんなゲーム?」。画面の光の向こうで、子どもが少しだけ振り返るかもしれません。

生駒市とその周辺で、子どもの「ゲームが好き」を仲間や学びにつなげる場をつくっています。街じゅうアリーナ(参加無料の大会)、アリーナスクール、学校に行きづらい子のためのオンラインフリースクールもあわせてご覧ください。

よくある質問

不登校の子のゲームを取り上げてもいいですか?
急に取り上げるのはおすすめしません。ゲームが子どもの「避難所」や友だちとのつながりになっている場合、取り上げると親子の信頼が崩れ、かえって部屋にこもることがあります。まずは話を聞き、使い方のルールを一緒に決めるところから始めてください。
ゲームのルールはどう決めればいいですか?
親が一方的に決めるより、子どもと話し合って一緒に決めるほうが守られやすくなります。「1日何時間」より「夜何時からは使わない」「寝室には持ち込まない」のように、使わない時間や場所を決めるのがコツです。親も同じルールを守ると、子どもも納得しやすくなります。
ゲーム依存かどうかは、どう見分ければいいですか?
プレイ時間の長さだけでは決まりません。自分でやめられない、食事や睡眠よりゲームを優先する、困ったことが起きてもやめられない、といった状態が続いている場合は、小児科や精神保健福祉センターなどに相談してください。

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