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子育て・ゲーム2026.09.24読了 約3分

「下手な親」が主役の親子大会をつくった。ゲームが苦手な父が、大会運営を始めた理由

「下手な親」が主役の親子大会をつくった。ゲームが苦手な父が、大会運営を始めた理由

大会の告知に、僕はこう書いた。

「ゲームが苦手なお父さん、お母さん、大歓迎です」

今度は、本当に。

連載「ゲームをしなかった父の、ゲーム入門」第4話。
親子大会で心が折れた僕が、自分で大会を作ることにした話です。

ほしかったのは「勝てる大会」じゃなかった

最初に考えたのは、どんな大会なら、あの日の僕が出られたか、だった。

勝ちたいわけじゃない。
ただ、息子の足を引っぱりっぱなしで終わるのは、つらい。
そして、「どうせ出ても」と思っている親は、きっと僕だけじゃない。

だから、決めたことはシンプルだった。

  • 同じくらいの親が集まる場所にする:告知の段階で「ゲームが苦手な親こそ歓迎」とはっきり書く
  • 親子で組む:主役は、うまい子どもではなく「親子というチーム」
  • 家から参加できる:オンラインで、いつものゲーム機から

こうして2024年、フォートナイトのオンライン親子大会を始めた。

主催者になって、はじめて見えたもの

運営は、想像以上にたいへんだった。

ルールを決める。参加者を集める。
試合の準備をする。結果を集計する。
「つながらない」「入れない」の連絡に、ひとつずつ返す。

ゲームが苦手な父親が、なぜか毎回、画面の前で汗だくになっている。

でも、主催者の席からは、プレイヤーのときには見えなかったものが見えた。

倒されて笑っている、お父さん。
「ママ、こっち!」と叫んでいる、子ども。
試合のあいまに「うちもこんな感じです」と話している、親どうし。

そこにいたのは、あの日の僕と同じような親たちだった。

「下手な親」がいると、子どもが育つ

続けるうちに、もうひとつ気づいたことがある。

親が下手だと、子どもが動く。

「パパ、そっちに敵いるよ」
「ママ、回復するから待ってて」
「ここで隠れてて。ぼくが行く」

子どもが作戦を考え、指示を出し、親を守る。
ふだんは守られる側の子どもが、守る側に回る。

うまい親と組んだら、この景色は、たぶん生まれない。
親の「下手」が、子どもの出番をつくっていた。

オンラインの親子大会から、奈良・生駒の商店街へ

オンラインの親子大会は、気づけば10回をこえていた。

そして今は、奈良県生駒市の商店街の駄菓子屋で、顔を合わせて遊ぶeスポーツ大会「街じゅうアリーナ」まで開くようになった。(はじまりの日のことはこちらに書いています)

サッカー部だった僕が、ゲームの大会を運営している。
数年前の自分に言っても、たぶん信じない。

主催者として、いまも思っていること

大会を開くたびに思い出すのは、あの日の息子の背中だ。
ひとりで、2対1で戦っていた背中。

あの日、僕の心が折れていなかったら、
この大会は、たぶん生まれていない。

だから、もし今、「ゲームなんて自分には無理」と思っている親がいたら、伝えたい。

下手でいい。
下手な親が来てくれることで、成り立つ大会がある。

今夜も、どこかのリビングで、
マウスを握ったまま固まっている親がいる。
僕は、主催者の席から、その人を待っている。

大会のあとの「練習する場所」として

大会のあと、子どもたちからよく聞かれます。
「次までに、どうやって練習したらいい?」

サッカーにはチームがあって、毎週の練習がある。ゲームにも、それがあっていい。そう思って、アリーナスクールを始めました。

平日は家からオンラインで、仲間と作戦を立てて練習する。大会でまた会う。生駒の商店街で生まれた流れを、家からでも続けられるようにしています。

→ 奈良・生駒のアリーナスクールを見る
→ 次の大会を見る

次回、最終話。フォートナイトを続けて気づいた「サッカーと同じもの」の話です。
→ 第5話を読む

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